2008年06月10日

バイオフィルム



今回は、虫歯菌・歯周病菌についてのお話です。

虫歯や歯周病は細菌による感染症だというお話は何度かしてきました。

そして、どこの歯科医院に行っても、歯磨きが大事ですよと言われますね。

しかし、この科学が発達した現代、原始的に(?)ブラシで磨くよりも、

なにかクスリで虫歯菌や歯周病菌をやっつける方法がないのでしょうか?



歯垢(プラーク)については、以前お話しましたが、細菌の塊なのです。

お口の中には400種類以上の細菌が、平均でも2千億個いると言われます。


数十年前から、歯垢の中のどの細菌が、虫歯や歯周病の原因菌なのか、

いわば犯人探しの研究が行われてきました。

そして数種類の菌が特定されてきました。

当然、研究者たちは考えました。

「犯人(原因菌)さえわかれば、抗生剤やワクチンで虫歯や歯周病は撲滅できるはずだ」


20年ほど前ですが、ある大学の予防歯科学の助教授とよく話をする機会がありましたが、

「今、アメリカでは、虫歯ワクチンが開発されている。実験結果も良好だとの話だよ。

もうじき、子供たちにワクチンをすれば、虫歯がない世の中になるよね。」

とおっしゃっていました。


ところが、研究室の試験管の中では、よく効く薬も、実際のお口の中では効かないのです。

お口の中の何かが、薬が効かない状態を作り出していたのです。


そして近年、バイオフィルムと呼ばれる細菌の複合体というべき形態が解明されてきました。

一個一個の状態では弱い細菌も、バイオフィルムと呼ばれるいろいろな細菌の複合体になったときに、

抗生剤や殺菌剤、体の免疫機能まで効き目が無いような強さを持つことが分かって来たのです。


次回、バイオフィルムについてもう少しお話します。

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