2009年03月28日

チンパンジーとオランウータン

久しぶりの更新です。そして、久しぶりの?昔聞いたお話です。

チンパンジーとオランウータン、どちらも頭のいい類人猿として有名ですが、

その性格には大きな違いがあるというお話です。


さてここに引き出しがたくさん付いているタンスを用意します。




その引き出しのひとつに、バナナを入れます。

タンスの前につれてこられたチンパンジーは、バナナを見つけ出すまでカタッパシに引き出しを開けていくのですが、

オランウータンは、タンスの前でしばらく考え込むらしいのです。

そして、おもむろにひとつだけ引き出しを開けるのですが、そこにバナナが無くても、それ以上引き出しを開ける事はないというのです。

この話の真偽はよく分かりませんが、、聞いたときには変に感動しました。

僕はどちらに近いんだろうと。

みなさんは、チンパンジー派ですか?それともオランウータン派ですか?  
Posted by タービンタービン at 01:36Comments(4)TrackBack(0)あまり役に立たないこと

2008年12月26日

のど飴注意報

「お久しぶりです。今日はどうされましたか。」

「時々、歯がしみることがあるんですよ。」

「あ~そうですか。じゃあ、ちょっと見せてくださいね。あれ~。随分虫歯が増えていますね。

ここにも、、ここにも、、、去年まできれいな歯だったところが、いくつも虫歯になってますね。」

「ショック。歯磨きはちゃんとしてたつもりなんですけど。」

「ん~、、最近飴をしょっちゅうなめたりしていませんか?」

「ああ、喉にいいと思って、のど飴をよくなめています。」

「こんなにたくさんの虫歯が出来た原因は、きっとそれですね。」

診療室でのよくある会話です。

「最近、禁煙して口がさびしいので飴をいつも口に入れてます。」

という、バージョンもありますね。


虫歯は歯磨きだけではなかなか防ぐことは困難です。

砂糖の制限(シュガーコントロール)がとても大事なのです。

飴(砂糖)が口の中に入ると、数分後には口の中が酸性になり歯が溶け始めます。(『唾液、エライ』の記事に書いています)

しかしその後、唾液がお口の中を中性に戻し、溶けた歯を修復するというサイクルを繰り返しています。

このサイクルが正常に機能していれば、虫歯は簡単にはおきないのです。

ところが、飴などが長時間お口の中にあると、歯が溶けている時間も長くなってしまいます。

飴を食べ終わり、やっと唾液がお口の中を中性に戻しても、修復には相当の時間がかかってしまいます。

そして修復がまだ終わらないうちに、繰り返し飴を食べることを繰り返すと、、、お口のあらゆる歯に虫歯が進行します。

のど飴の悪いところは、のど飴がノドのため、健康のためにいいものだと思い込む事で、

「砂糖のかたまり」を長時間お口に入れているという自覚がなくなってしまう事だと思います。



上の写真ののど飴は11個入りですから、1個あたり21キロカロリーあります。

一日に何個も摂取してしまうと、結構なカロリーになってしまいますね。


のど飴を使う前に、喉が傷まないような予防を心がけることが大切です。

口呼吸をしないこと、うがいをすること、食事中よく噛むことによって唾液の分泌機能を高めておくこと。

鼻がつまってどうしても口呼吸になってしまうときには、頻繁にうがいをしてください。

ヴイックスののど飴の宣伝では

「うがい薬成分CPC(塩化セチルピリジニウム)が、エヘン虫によるのどの様々なトラブルに効果を発揮します。」

と書かれています。

たしかにCPCは、うがい液によく使われる殺菌剤ですね。

のど飴よりも、イソジンやCPCうがい液で頻繁にうがいをした方が、インフルエンザの予防にも効果的だと思います。

のど飴をどうしても手放せないという方は、何らかの原因があるのかもしれません。

いつも飴を食べていないと、喉がカラカラになるとか痛いとかいう方は、口呼吸が習慣となっていませんか?

また、さまざまな原因(糖尿病、シェーグレン症候群、薬物、年齢、ストレスetc.)から口腔乾燥症(ドライマウス)になる事もあります。

なんとなく健康に良さそうという理由で、ただ美味しいからという理由で、のど飴を習慣にすることは止めた方がいいと思います。

どうしても舐めたければシュガーレスの飴にしてください。さらに飴よりもガムがいいかと思います。

ただシュガーレスの商品がカロリーレスではありませんから注意してください。

たしかに飴はずっと昔から愛されてきたとても魅力的な食品です。

食べちゃだめ!とはいいませんが、シュガーコントロール、カロリーコントロールに気を配り、

賢く付き合ってくださいね。  
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2008年12月25日

のど飴情報

ずいぶんと寒さが厳しくなってきました。

この季節になると、スタッフやカミさん女性陣は空気の乾燥が気になるらしく

加湿器が必需品となっていますね。加湿器の調子が悪いともう大騒ぎです。

インフルエンザ対策としても有効と言われますから、加湿器を使うことには異議はありません。

歯科医師として気になるのは、空気が乾燥していることで、のど飴を頻繁(ひんぱんエヘッ)になめられている方が多いことです。




コンビニやスーパーでは、のど飴コーナーがありますね。その種類の多さには驚きます。

400種類以上もののど飴があるそうです。それだけニーズがあると言うことでしょうね。

そこでのど飴について、ちょっと調べてみました。

スーパーなどで売ってあるのど飴は「菓子(キャンディ)」として分類されます。

何を基準に「のど飴」と名乗るのかは、お菓子メーカーの「独自」の基準らしいです。

のど飴というはっきりした「定義」は無く、メーカーが、勝手に決めていいという事みたいですね。

そもそも、飴とは主要原材料の砂糖と水飴を煮詰めて、味付け・香味付け成分を添加、冷却したものです。

砂糖と水飴のかたまりに、喉に良さそうな成分をある程度加えたものを「のど飴」と称しているといえるでしょう。

しかしあくまでも「菓子」ですから、「。。配合」とはいえても、効能を謳うことはできません。

効能が謳える医薬品としての「のど飴」は、浅田飴と南天のど飴だけです。

その他、ヴイックスドロップ 、薬用ルルのど飴などは薬局以外でも販売できる「医薬部外品」で、効能も謳えます。

効能効果として、「のどの炎症によるのどのあれ・のどの痛み・声がれ・のどのはれ・のどの不快感」などですね。

でも効き目に関してどれほどちがうかというと、「菓子」も「医薬品」「医薬部外品」ののど飴も大差ないともいわれます。

飴をなめることにより唾液の分泌が促進されることと、糖質自体に喉を潤す効果があるためです。

じゃあ飴ならなんでもいい!ということになりますが、、、

その前に、のど飴が本当に必要なのか、身体にいいものなのかを考えてみないといけないでしょう。


さて、昔から飴がこれほど愛される理由は、「他の甘味料と違い、長い時間甘さを楽しめる」ことだと思います。

ところが、この「長い時間」というのが、歯にとっては決定的な効果(?)を持つのです。

続きは次回に。


  
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2008年11月05日

ムベ



患者さんからムベを頂きました。

若い方は、ご存知ではないかも知れませんね。

アケビの仲間なのですが、子供の頃山遊びをした経験がある方なら、一度や二度は食べた経験があるのではないでしょうか。




「懐かしいなあ」「これ食べていたよなあ」などと家人に話しながら食べてみると、

口の中に広がる味覚によって、遥か昔の子供時代の感覚が鮮明に蘇り、ちょっと感動ものでした。

そこで、気がついたことなのですが、

「見ることによって思い出す記憶」と、「味を感じることによって呼び覚まされる記憶」の違い。

味覚の記憶は、視覚の記憶よりもずっと深いところ、心に近いところにあるような気がしました。

以前「食の記憶」という記事で、『子供時代の「食の記憶」が、その後の人生で

「おいしい」「好き」「嫌い」という感覚を大きく左右する』ということを書きました。

しかし、もしかすると、、味覚は「おいしい」「好き」「嫌い」という感覚のみならず、

心のもっと深いところにその時の情景や感情を丸ごと貯蔵してくれる機能があるのかもしれませんね。


情報の80%は視覚から得ていると言われますが、

心の奥まで届くものは、視覚よりも味覚や嗅覚、聴覚、触覚などかもしれません。

懐かしい音楽を聴くと、すっかり忘れていた気持ちが蘇り、こころがギュッとつかまれるような感覚がするのはよくあることですよね。

楽しさや悲しさ,切なさ、、「ああ、あの頃の気持ちを無くしていたのではなかったんだ」という安堵感。

たくさん本を読んだり、いろいろなものを見たりして知識を得ることが大切なのは言うまでもありませんが、

心の記憶に直通する味覚、嗅覚、聴覚、触覚、、、視覚以外の感覚をたくさん経験することが、

心が豊かな人生をおくるためにはとても大切なことではないかと思いました。

ムベに感謝です。

あっ、ムベを持ってきていただいた患者さんにも感謝!!

  
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2008年10月03日

星空ドライブ

ほんわかさんの「ゆっくりじっくり楽しくね」の本日のお題は「空」でしたね。

一日空を眺めていられれば幸せでしょうね。

私の職場は住宅街の中で、診療室には透明ガラスがありません。

この季節は、診療が終わる午後7時過ぎにはもう暗くなっています。

暗くなって「あれ?今日は晴れてたのかなあ?それとも雨?」などと情けない質問をかみさんにすることもしばしば。

休日に、ふと上を見上げると「ああ、、空がある、、」などと思ってしまう生活ですくすん

こんな不健康な生活をしていますが、以前ときどきやっていた星空ドライブのお話です。

毎日忙しくて、空を眺める余裕のない生活の方には特にお勧めです。

季節は澄んだ空気の日が多い今からがいいです。出来れば月が出ていない、雲がない晴れた夜。

たまにですが、町から眺めても驚くくらい星がよく見える夜があります。

そんなときには夜中まで待って、ポットにコーヒーでも入れて、さあ車で出発です。

明日は仕事なのに、、などと思ったらいけません。滅多にないチャンスなのですから。

私の場合、目的地は西原村から「らくのうパーク」の方に登っていく、グリーンロードという広域農道です。

西原から外輪山を超えて久木野まで通じている道です。

昼間でも交通量の少ない道ですから、夜中はほとんど車がいません。

真っ暗な道をひたすら頂上まで登ります。

見晴らしのいいところで、車を停めて、ポットからコーヒーを準備します。

ライトを消すと、まさに漆黒の闇です。

それからドアを開けて外に出て、ゆっくり空を見上げると、息が止まるような星空が広がっています。

まさしく満天の星なのです。



日常の世界から異次元の空間にワープをした、そんな感覚に包まれます。

真っ暗ですから自分の手のひらさえ見えません。

見えるのは空に広がる無数の星だけです。

何万年、いや地球が誕生した46億年前からこの星空があったのでしょうね。

私の遥か昔の先祖たちも、この星空を見ていたという不思議。

そして日常の生活のどんなときにでも、自分の頭上にはこの星たちがいるんだという不思議。

いろいろなことを考えますし、感じることが出来ます。

どうでしょう?たまには星空ドライブ。
  
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2008年09月29日

笑顔



あまりテレビドラマは見ないのですが、NHKの大河ドラマ「篤姫」は見ています。

宮崎あおいさんは、かわいいですねえにっこり

彼女の魅力はなんと言っても、あの引き込まれるような笑顔にあるのではないでしょうか。

ということで、今回は笑顔の話です。

笑顔は顔にある表情筋と呼ばれる筋肉群で作られます。

以前の記事「よく噛むということ」のシリーズで書いていますが、

咀嚼するときには表情筋がたくさん使われます。

ということは、よく噛むことは、笑顔のトレーニングにもなるんですね。

よく噛むことは、魅力的な笑顔につながっているのかもしれません。

その他、表情筋のトレーニングとして、

顔をくしゃくしゃにする、唇をすぼめる、口角を広げるなどの筋トレも有効といわれます。

また、魅力的な笑顔には、前歯も重要なアイテムです。

歯並びや虫歯、歯の色など、気になるところがあれば、歯科で相談されるといいでしょう。

歯が気になって、思い切り笑えなかったり、

口元を手のひらで隠しながら笑うのは、せっかくの笑顔がもったいないですよね。


でも、本当に魅力的な笑顔は、作り笑いでは出せないのも事実ですね。

宮崎あおいさんは、女優ですから、表情筋のトレーニングもされているかもしれませんが、

笑顔を作る心のトレーニングもされているのではないでしょうか。

彼女の笑顔が魅力的なのは、本当に笑っているからだと思います。


  
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2008年09月20日

治療した歯は何年もつの?



治療した歯の耐用年数というのは、なかなか難しい問題ですね。


実は歯を削って治療した歯には、いろいろな弱点があります。(後述します)

その弱点ゆえに被せものや埋めものをした歯は、虫歯や歯周病になりやすいともいえるのです。

事実、歯の治療は、一度治療されている歯の再治療が多いのです。

ある調査では、修復物の平均使用年数は6.9年となっています。

再治療した歯では、5.4年となっています。

最も欠点の少ない歯は、虫歯や歯周病になっていない天然のきれいな歯です。

では何も治療の痕がない新品同様の(?)歯でさえ、「この歯は何年もちますか?」と問われても、難しい質問です。

その人の食生活、ブラッシング、歯軋りなどの癖など、様々な環境によって左右されるからです。

もちろん、その人のお口の状態を見ればある程度の予想はつくのですが、、、


以前の記事にも書きましたが、「歯の治療」というのは「元の状態に戻す」ということではありません。

虫歯で穴が空いてしまった歯は元には戻せないのです。

虫歯の治療とは、虫歯に侵された部分を除去して、人工の材料(金属や樹脂など)で補うものなのです。

そして人工の材料にはいろいろな弱点があります。

ひとつは、接着の問題です。

接着剤にとって、お口の中の環境は非常に厳しいものなのです。

噛むことで数十kgの力が加わりますし、唾液や食べ物、虫歯菌による強い酸にもさらされます。

最近の接着剤(歯科ではセメントと呼びますが)は、性能がずいぶん良くなってきていますが、完璧ではありません。


また被せものと歯との境目も大きな弱点です。

歯科医は出来るだけ継ぎ目を小さくしようと努力はしているのですが、

口の中の細菌の大きさに比べると、大きな段差が生じるのは避けられません。

そこが磨き残しの部位となり、虫歯や歯周病の原因となりやすいのです。

食生活に気をつけて、しっかり歯磨きをすることが大切です。

さらに歯科医院での定期的な検診、クリーニングも、受けてくださいね。

治療した歯が、いつまでもつのかは、その後のメンテナンスで大きく違ってくるのです。

出来るだけ長く使えるように、頑張ってください。


  
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2008年09月02日

楽しい歯磨き!



「歯を磨かないと虫歯になるよ。」

みなさんは、子供の頃から延々と、何度聞かされてきたことでしょうね。

もしかすると、最近も歯医者で「もっと磨かないと歯周病で、歯をなくすことになりますよ」なあんて、脅されていませんか?

歯磨きが面白くない!苦痛!そんな原因は、こんなネガティブな「脅迫」に原因があるのかもしれませんね。

なにか、もっとポジティブブラッシングが出来ないものかというのが今回の趣旨なんですが、、、


「寝る前の歯磨きの時間を、ゆったりととる」

なんでも時間がないと十分には楽しめません。

食事も、仕事も、遊びも。

確かにお忙しいでしょうが、せめて10分ほどの時間を

「お口の手入れの時間」として割いていただければと思います。


「歯磨きのときに、好きな音楽、歌を流す」

青山テルマの「何度も」だったら4分19秒。サザンの「TUNAMI」なら、5分16秒。

The Beatlesの「Let It Be」なら3分52秒。Kenny G の「Summertime」なら、6分44秒も磨けます。


「歯ブラシを何種類もそろえる」

今日はどの歯ブラシで磨こうかなあ、というのも、ちょっと気分転換になります。

実際、私の歯ブラシ入れにはいつも4~5種類の歯ブラシが入っています。


「歯ブラシを何箇所かに置いておく」

歯磨き剤を使わなければ、どこでも磨けます。唾は飲み込んでも平気です。

歯ブラシを洗面所だけではなく、バスタブの横に置いておくと湯船につかりながら磨けますね。

机の上に置いてあると、勉強しながら、本を読みながらできます。

ソファーの横にあると、テレビを見ながらでも。トイレにも、いいかもですね。

辞書を使うときと一緒です。字を調べたいときに、辞書が本棚にあって、

かつカバーでもしてあれば、なかなか辞書は使わないです。面倒ですからね。

辞書をいつも使おうと思ったら、机の上に横にして置いておくのが一番です。

歯ブラシも同様に、手を伸ばせばすぐに使えるようにしておく、結構効果的です。


「歯磨き剤や洗口剤を数種類そろえる」

最近ちょっと甘いものを食べすぎたから、今日はフッ素入で磨こうかな。

歯ぐきが気持ち悪いから、今日は歯周病に効きそうなやつで磨くか。

この頃、歯の色がくすんできたみたい。歯を白くするっていう効能のものをちょっと使おう。

などというのも、気分転換になるのではないでしょうか。


「歯磨き補助グッズをそろえる」

歯間ブラシやデンタルフロス(糸ようじ)、舌ブラシなどを使うともっと効果的に磨けますね。

湯船に浸かっているときは、歯間ブラシをする時間にする。

テレビを見ながらフロスを使う、など時間を工夫すれば面倒くささも解消できるかも。


歯磨きをキチンと頑張って、歯科医院に定期的(年に数回)にメンテナンスに通われれば、

歯周病はそれ程怖い病気ではありません。

歯磨きは適当に済ませちゃうと、かえって苦痛になるのかもしれません。

時間をかけて、きれいに磨けると、歯のツルツル感がうれしいものです。

もちろんお口の気持ちよさが違います。

みなさん、歯磨きでなにか工夫されたりしていること、いいアイデアがあったら、

ぜひ教えてくださいね。  
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2008年08月30日

歯科のレントゲンは安全ですか?その2



今回も、レントゲン(エックス線)のお話です。

皆さんは「放射能」と「放射線」の違いは、ご存知でしょうか。

放射能とは放射線を出す物質、もしくはその能力のことです。

原潜や原発事故などで、放射能漏れという場合、その物質がある限り放射線を出し続けますから深刻です。

(放射能物質は放射線を出しながら徐々に崩壊します。種類によって崩壊の時間は違います。

ほんの短い時間のものもあれば、数万年かかるものもあります。)

イメージとすれば、線香花火みたいなものでしょうか。

線香花火の本体が「放射能」で、火花が「放射線」となりますね。

歯科医院で使用するエックス線は、電気で一時的に放射線を出す装置ですから、

光と同じように照射が終わると、直ちに消滅してしまいます。

歯科医院のレントゲン室に「放射能(放射能物質)」があるわけではないので、

レントゲン室に入っただけで放射線を浴びることはありません。安心してください。


放射線の生体に対する影響量はSv(シーベルト)という単位で表します。

(mSv(ミリシーベルト)はSvの1000分の1の単位です。1Sv=1000mSvです。)

「放射線被爆で障害を起こす最低限の線量」を「しきい値」と言います。

つまり、しきい値以下であれば障害はおこらないと考えられます。

主な臓器障害のしきい値を以下に挙げます。(単位はmSv(ミリシーベルトです。)

精巣  一時的不妊 150
精巣 永久的不妊 3500
卵巣 不妊 2500~6000
水晶体 白内障 5000
骨髄 造血機能低下 500
胎児 奇形発生 100
精神発達遅滞 120~200

さて、歯科でレントゲン検査は1枚につき0.02〜0.04mSv(ミリシーベルト)と非常に低い線量です。

感受性が高い胎児に対してでも、レントゲンを2500〜5000枚を撮らないとしきい値に達しないことになります。

もちろん短期間でそんなに大量にレントゲンを撮ることはありません。

また放射線で細胞が傷ついても修復機能があるため体内にそのまま蓄積されるわけではありません。

さらに歯科のレントゲン照射部位は腹部から離れており、X線を透さない鉛入りの防御エプロンを着ますから、

胎児への被爆はほぼゼロと考えられ、影響は全くないと言えます。

初期の妊娠に気がつかずに、レントゲンを撮ったとしても心配はいりません。

といっても、妊娠の可能性、妊娠中の方は、診療前に申告してください。

基本的に、当院では妊娠中のレントゲンは出来るだけ控えるようにしています。


しきい値で表される影響は「非確率的影響」または「確定的影響」と言います。

放射線による影響はその他に「確率的影響」とよばれるものがあります。

晩発障害、遺伝的障害と言われるものです。

放射線によってDNAが損傷を受け、ガンになったり子孫に影響を及ぼす障害です。

この「確率的影響」には「しきい値」がないと言われています。

被曝線量の増加に伴って発生頻度が高くなりますが、確率は非常に低いものです。

しかも歯科のレントゲンでは、照射量・照射部位からしても、障害が起こる確率はさらに低いと言えます。

ちなみに、普通に暮らしているだけで、宇宙、土壌などから年間2.4mSvの放射線自然被曝があると言われます。

歯科のレントゲンは、自然被曝の100分の1と非常に低いので、ほとんど問題は無いと言えるでしょう。

なお原爆を受けた人たちの調査などからも、人間では200mSv以下というような低い線量では、

がんによる死亡者が余計に発生したという明確な結果はでていないといわれます。。


結論として、歯科のレントゲンによって、障害が起きるのではないかと心配する必要はないでしょう。

それよりも治療のための必要な情報が得られることのメリットがはるかに大きいのです。


もちろん、不要なレントゲン撮影はすべきではありません。

微量でも「確率的影響」は全くゼロではないと考えたほうが安全であるということです。(確率は非常に低いにしても)

しっかりとした診察の上で、必要と判断したときにのみレントゲンは撮るべきです。

来院された患者さんを、とりあえず検査するためという理由だけで、

安易にレントゲンを撮るといったルーチンワークはするべきではないと考えます。
  
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2008年08月29日

歯科のレントゲンは安全ですか?



歯医者に行くと、「ではレントゲンを撮りますね」と言われることが多いと思います。

レントゲンを撮られることに不安を持たれている方もいらっしゃるかもしれません。

そこで今回はレントゲンのお話です。

歯科治療においてレントゲンは非常に大切な診断法です。

虫歯の状態、歯の周囲の骨の状態を見るためにもレントゲンは歯科治療には欠かせないものとなっています。

私たち歯科医は、レントゲンを見ないと診断できないことが多いので、

レントゲンを撮ることが当然のような感覚になっていますね。

撮影したレントゲン写真を使い、歯の症状を出来るだけわかりやすく説明するようには気をつけているのですが、

レントゲンそのものの安全性の説明は十分にしているとはいえませんね。

しかし患者さんにとっては、撮影時に放射線を浴びることになるので、心配されるのも当然でしょう。



ご存知のように、レントゲン写真はエックス線を照射して表面からは見えない組織を写すものです。

エックス線は、電波(テレビラジオや携帯電話など)や光(赤外線や可視光線など)と同じ電磁波の一種です。

波長の長い方から、電波・赤外線・可視光線・紫外線・X線・ガンマ線などと呼び分けられています。

波長が短いエックス線は、物質を透過します。

この現象を利用することで、レントゲン写真やX線CTを撮影することができるのです。

しかし一部の紫外線、エックス線、ガンマ線は電離放射線と呼ばれ、障害を起こす可能性があります。

では歯科で撮られるレントゲンは安全なのでしょうか?

結論から言わせていただくと、

歯科で使用されるレントゲンの照射量は非常に少なく、「心配されることはない」のですが、

次回、もう少し具体的な数値をあげながら説明していきます。

  
Posted by タービンタービン at 17:33Comments(0)TrackBack(0)レントゲン