大きくなっている歯

タービンタービン

2008年07月30日 22:40



最近の日本人の歯が大きくなっているというお話です。

歯の大きさは、親からの遺伝でほぼ決まり、

環境要因はあまり無いと思われてきた歯の大きさが、

実は大きくなっているという、調査結果が発表されています。

歯が形成される時期の、栄養状態が、数十年前よりも良くなっていることが原因ではないかというものです。

歯冠部の大きさということですから、乳幼児期から児童期あたりの歯の歯冠部の形成期の栄養状態ですね。

歯は形成された後は、大きくなったりはしませんから誤解の無いようにしてください。


歯並びの悪さ、特に乱杭歯といわれるでこぼこの歯並びは、顎の大きさと歯の大きさのアンバランスが原因です。

歯が並ぶために必要なスペースが顎に無いということですね。

もしくは、顎の大きさに対して、歯が大きいということです。

ですから、歯が大きくなってきているということは、悪い歯並びの大きな要因になっている可能性があるわけです。



軟らかいものばかり食べているのが原因で、顎が小さくなったので歯並びが悪くなってきているという考えもありますね。

これについては、統計的に顎は小さくはなっていないという報告もなされています。

軟食は、顎の大きさの成長を阻害する要因ではないということです。


では近年、歯並びが悪い子供たちが増えているのかというと、そのような統計も無いようです。

昔から、日本人は歯並びが悪かったともいわれています。

歯並びの悪さは人種的問題だという意見ですね。

前回の記事、小学生が一番気になることが歯並びという時勢ですから、

歯科医師も昔に比べると、歯並びを気にするようになっていると思います。

その結果、歯並びが悪い子供が「増えている」という感覚が強くなっているのかもしれません。

歯科界でもいろいろな意見が飛び交っているというのが現状です。

しかし皆さんにとって、統計的なものはあまり関係はないでしょう。

お子さんの歯並びが気になるときには、歯科医師に相談されるといいかと思います。


よく噛むことが、顎を大きくする要因ではないにしても、よく噛むことはとても大切です。

大きくしなくても、骨密度は上がるといわれます。

その他にも、噛むシリーズのいくつかのブログ(5月くらいの記事)で書いてきたように

「よく噛む」ことのメリットはたくさんありますからね



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